1.概要
銀行に毎月10万円の積立をすれば、年間で120万円の預金が残りますが、この120万円は会社の経費に落とすことが出来ません。しかし経費になり、お金を残す方法があります。それは「中小企業倒産防止共済制度」です。「経営セ-フティ共済」とも言われています。
すでに周知のことでしょうが、この制度は、得意先が倒産した時に掛金の10倍まで借入ができるというキャッチフレーズで、昭和53年4月から始まった制度です。中小企業基盤整備機構が運営しています。

掛金は月額5,000円から20万円まで、5,000円単位で増減できます。最高800万円までしか掛けられませんが、中小零細企業にとっては嬉しい制度です。
例えば、掛金が200万円貯まっていれば、回収不能額に応じてその10倍の2,000万円まで無担保で融資が受けられます。まさかの時には資金繰りを助けてくれます。金利は無利息ですが、借入をすると融資金額の1/10の金額が掛金から控除されます。実質的には掛金が減りますので、無利息というわけにはいきません。

2.メリット
掛金が経費になることが最大のメリットです。これに尽きます。掛金が経費に落ちて、お金が貯まるわけです。得意先が倒産した時に、掛金の10倍まで融資を受けられることもメリットでしょう。

3.デメリット
無利息となっていますが、融資額の1/10の掛金が減ること。掛金を40ヶ月以上積まないと、解約した時に掛金の全額が戻ってきません。また、解約した時は収入(益金)になり、税金の対象になります。これは、大きな修繕をする時期や大幅な損失が発生した時に連動させて、上手に運用させることで、デメリットをメリットに変えていきます。

4.究極の節税対策
決算期末の節税対策として、この共済制度を活用します。例えば、最高額の月額保険料20万円×12ヶ月分=240万円を年払して経費に落とすことが出来ます。法人税法上も認められています。
つまり、決算期末に利益が1,000万円出ているなら、240万円が経費になり、760万円に対する税金になり、手許に240万円が残ります。

5.結論
個人的な見解ですが、経営セ-フティ共済は、お金を貯めることだけに利用します。この制度からは融資を受けない。融資を受ける場合は、日本政策公庫や銀行から融資を受けること。経費に落ちて、お金が貯まることだけに、この制度を活用します。

5万円なら5万円。ないものと思い掛けていく。その活用方法だけをお勧めします。そして最高額の800万円まで貯まれば、解約せずに置いておく。解約しなければ収入(益金)に計上することもありませんし、いざという時には、回収不能額に応じて、最高8,000万円までの融資を受けることが可能です。

解約する時は、解約に見合う損失が発生した時に対策を立てるなり、税金対策を考慮した上で運用すれば、良い制度だと思います。

建設業者なら、資本金の額が3億円以下の会社か、常時使用する従業員数が300人以下の中小零細企業しか利用出来ませんが、経費に落ちて、お金が貯まる、公的な制度を徹底的に活用しましょう。