組織の規模が小さい時は、アイデアを思いついて実行したことは、たいていの場合、成功します。企画したことは、だいたい何をやっても成功します。

ところが、一定以上の規模になりますと、アイデアを絞り込んで、「これはいける」と思えるものだけを実行し、そこまで煮詰めていない、生煮えのものに関しては、「これは時期尚早である」「これはマイナスの部分が大きいからやめておこう」などと判断し、やめることによって、逆に発展するということがよくあります。

小さいうちは、どんどんアイデアを出し、企画をしていればよかったとしても、大きくなってからは、同じことはできないのです。大きくなると、アイデアを絞り込み、よく練り込んで、「これは大丈夫だ。成功する」と思えるものをやれば成功しますが、そこまで考えを詰めずに、思いつきでやると、失敗することが多くなります。

一定以上の大きさになったら、その責任の重さ、判断の重さ、影響力の大きさを考えなくてはいけません。そして、「これについては、少し我慢してやめておこう」「この企画をやりたいが、この人に任せても、成功する可能性は低い。だから、時期を待って、もっとよい人材が入ったときにやろう」と考えることです。このようにして、やめておくと、失敗は殆どなくなります。

組織には変化していく面があり、組織の規模によって、ものの考え方がどんどん変わっていくので、今年、役に立った考え方が、5年後や10年後に同じように役立つかどうかは分りません。