1.概要

経営状況分析のY点は、総合評定値のP点に占める割合は20%です。この20%の経営分析指標が8つあります。この8つを100%とみて、最も寄与度が高い「純支払利息比率」が29.9%で、負債回転期間が11.4%あります。この2つで41.3%も占めます。

負債回転期間は、純支払利息比率とセットで「負債抵抗力指標」と呼ばれ、借金体質で利息の多い会社や、借金が重荷になっている会社は、良い評点が取れません。

負債回転期間は、借金や未払金などの負債が多すぎて、経営活動を圧迫しているかどうかを見る指標です。借金が重荷になっているかどうかを判断するためにあります。

算式は、(流動負債+固定負債)/売上高÷12=負債回転期間

上限値が0.9ヵ月(最も良い)、下限値が18ヵ月(最も悪い)です。

分子に会社の全負債(未払金や借金)がきて、分母が1ヶ月の売上高です。この売上高は、建設業の売上高も兼業の売上高も含みます。1ヶ月の売上高ですから「平均月商」といいます。

借金等が平均月商と同額であれば、負債回転期間は1ヶ月です。良い評点になります。その反対に、借金等が平均月商の3倍や5倍もあれば、借金等が多すぎて、経営活動を圧迫していることになります。6倍以上もある会社は、過去に経営破綻しているケースが多いようです。負債回転期間が小さいほど、良い会社であり、資金繰りが良く、役所も安心して、仕事を発注してくれます。

支払手形も発行しない。未払工事金の遅延もない。借入金のない無借金経営の会社が、上限値の0.9ヵ月の評点を取ることが出来ます。0.9ヶ月ということは、借金等が1ヶ月の売上高よりも少ないという優良会社になります。

純支払利息比率も負債回転期間も、借金や工事未払金の大小によって、評点が決まります。やはり、無借金経営やダム経営に尽きます。

 

2.対策

① 増資が可能なら資本金を増やし、負債を減らします。

中小企業の社長は、会社にお金を貸しているケースが多く、これを増資に充てます。現実に増資するお金がなくても、資本金を増やし、借金が減るから、財務内容が好転し、この負債回転期間が非常によくなります。

資本金の額が節税などで気になる場合は、増資額の半分を「資本準備金」にして、増資する方法もあります。詳しくは、経営状況分析アップの「借入金を資本金にする方法(現物出資の増資方法)」の記事を参照なさってください。

② 投資有価証券や土地など経営活動に利用されていない遊休資産を売却した資金で、借金等の支払に充てることで、負債を減らすことができます。経営に寄与しない遊休資産を減らし、身軽になり、無借金経営を目指してください。その上の「ダム経営」を実践なさってください。経営に寄与しない無駄な資産を無くし、シンプルな財務内容にしましょう。経営に寄与しない人材もシンプルにすることが大事です。これもダム経営の一つです。ダム経営は、トップページを参照。松下幸之助氏の写真がある記事です。

③ 定期や積立といった固定預金を解約して、負債の支払に充てることで、負債を減らします。銀行関係の問題もありますが、上手に折衝なさってください。解約した預金は、まず流動負債から減らしてください。流動比率が上がり、短期的な資金繰りを好転させます。