人間関係がぎくしゃくしたり、うまくいかない時があります。たいてい、自分が慢心し、傲慢になっていて、自分の気持ちが、かなり驕り高ぶっていることが多い場合におこりがちです。そういう時に限って、自分のなかに、相手の悪いところを見て、欠点探しや粗捜しをする傾向があります。

実力のある人や頭のいい人に、そうなりやすいのです。人より早く出世していく人は、人の粗がよく見えるからです。「人より早く出世する」ということは、「どうすれば成功するか」という、成功の仕方を、ほかの人よりもよく知っているということです。

そのため、成功の仕方が分らない人たちを、鈍臭くて頭が悪いように感じてしまいます。その人たちの欠点がよく見えるので、それを責めたくなるわけです。

このように「頭がよい」ということと、「他人の欠点や短所がよく見える」ということは、だいたい似た性質なのです。自分の欠点も見えるのですが、他人の欠点も見えます。

その場合に、自分に対して厳しくなるのならよいのですが、自分に対しては甘く、他人に対して厳しくなってくると、だいたい、人間関係に波風が立ち、うまくいかなくなってくると思います。