デール・カーネギーの「道は開ける」を50年ぶりに読みました。
50年前に読みましたが、正直、何が書かれていたのか全く覚えていませんでした。
今回の再読で、少しだけ理解することが出来ました。一言でいえば「悩みの解決方法」が、これでもかというぐらい多くの事例を挙げて書かれています。
最初の方に「本書から最大の成果を得るための九ヵ条」があり、第二条に「この書籍」の読み方について書かれています。
「まず最初に、本書の概要を知るためにまず各章を速読してほしい。次の章も続けて読みたくなるだろうが、それは思いとどまっていただきたい。娯楽のために読むのなら話は別だ。けれども自分の悩みを解消し、生活の建て直しをするために読むのだったら、もう一度後もどりをして、同じ章を精読していただきたい。結局は、このほうが時間の節約になり、効果も大きいだろう」と、親切に述べています。
そこで、忠実に第二条を守り、章ごとを2回ずつ読みました。その結果、385頁を2回読んだことになり、1回読むよりは腹に落ちた感じがしました。もちろん、2回程度ぐらいでは、習慣化できません。
また、第六条には「知識は活用されてはじめて心に残るのである」と力説されています。悩みを解決する知識を得て、行動に移し実践した時に、初めて自分のものになります。それが習慣になれば、これに越したことはありません。どのような事も同じですが、行動に移し実践した時に知識は活かされます。
カーネギーは、この点を随所で強調されています。一番大事なところです。これがないと、私みたいに「論語読みの論語知らず」になります。一つでも良いから、行動に移し実践することの大切を教えていただきました。章ごとに2回ずつ読んだ結果かも知れません。
さて、どんな内容が書かれているのでしょうか。目次を書いてみます。
まえがき
序—–本書の生いたち
本書から最大の成果を得るための九ヵ条
第1部 悩みに関する基本事項
第1章 今日、一日の区切りで生きよ
第2章 悩みを解決するための魔術的公式
第3章 悩みがもたらす副作用
第2部 悩みを分析する基礎技術
第4章 悩みの分析と解消法
第5章 仕事の悩みを半減させる方法
第3部 悩みの習慣を早期に断とう
第6章 心の中から悩みを追い出すには
第7章 カブト虫に打ち倒されるな
第8章 多くの悩みを締め出すには
第9章 避けられない運命には調子を合わせよう
第10章 悩みに歯止めをつけよう
第11章 オガクズを挽こうとするな
第4部 平和と幸福をもたらす精神状態を養う方法
第12章 生活を転換させる指針
第13章 仕返しは高くつく
第14章 恩知らずを気にしない方法
第15章 百万ドルか、手持ちの財産か?
第16章 自己を知り、自己に徹しよう
第17章 レモンを手に入れたらレモネードをつくれ
第18章 二週間でうつ病をなおすには
第5部 悩みを完全に克服する方法
第19章 私の両親はいかにして悩みを克服したか
第6部 批判を気にしない方法
第20章 死んだ犬を蹴飛ばすものはいない
第21章 非難に傷つかないためには
第22章 私の犯した愚かな行為
第7部 疲労と悩みを予防し心身を充実させる方法
第23章 活動時間を一時間ふやすには
第24章 疲れの原因とその対策
第25章 疲労を忘れ、若さを保つ方法
第26章 疲労と悩みを予防する四つの習慣
第27章 疲労や悩みや不快感の原因となる倦怠を追い払うには
第28章 不眠症で悩まないために
第8部 「私はいかにして悩みを克服したか」
実話31編
まえがきに書かれている事ですが、「彼は『悩み』についてのあらゆる本を読破したが、それは心理学、精神医学、哲学、宗教、伝記と多岐にわたっている。そのうち一冊でもわれわれが読了しようと思えば多大の努力を要する専門書が多い。カーネギーはこれら数多くの専門書を読みこなし、かみ砕き、整理し直したうえでわれわれに提供してくれたのである」と書かれています。なんと有難い書籍であると感嘆いたしました。