民主主義の大国であり、資本主義と相まって、その最大の繁栄を誇ったアメリカであっても、その民主主義の源流はどこにあるかというと、それは、メイフラワー号によってイギリスから渡った清教徒(ピューリタン)たちの考えから始まっています。

 彼らは神の子としての使命に燃えて、理想的な新世界をアメリカに創ろうとして、自助努力の精神を忘れず建国しました。そして、丸太小屋のなかから出てきたリンカーンのような指導者でもよしとするような、素晴らしい国家が生まれたわけです。

 民主主義には、その発展の地において、その出発の時において、道徳的基盤、精神的基盤、倫理的基盤というものが確固としてあったということです。この点は重要な事であり、忘れてはいけないものだと思います。

 神と民主主義が何ゆえに共存できたのでしょうか。民主主義というものは、一人ひとりの持っている才能やエネルギーとしったものを最大限に開花させるという、素晴らしい面を持っているわけです。最大限に開花する繁栄主義とも言い換えることができるこの民主主義は、その方向性が非常に大事だと思います。