城たいが氏の「幸福入門(寺小屋)」に次のような詩があります。

 

 私の心が

 大きくなって

 やさしい笑顔で

 周囲(まわり)を包む

 

 本当にこの詩のとおりだと感じます。

 朗(ほが)らかに生きていくには、笑顔が大切だと思います。

 一日を閉じるときに、振り返ってみてください。きょうは、どれだけ笑顔をつくることができましたか。どれだけ多くの笑顔を他の人に与えることができましたか。また、人がいないときに、笑顔をつくることができましたか。

 笑顔は、やはり、つくっていけるものだと考えます。笑顔の人を見れば、周りの人は嬉しくなりますし、周りの人が嬉しくなると、自分もまた、嬉しくなってきます。

 笑顔の大切さを教えてくれます。また、笑顔は努力に比例するとも考えます。

 例えば、美しい笑顔の人がいらっしゃるとして、その人の笑顔は生まれつきのものだと思われるますか。そして、「いつも笑顔でいられる人は、いつも幸運なことばかりがある人だ」と、本当に思われるでしょうか。

 どのような人にも、人知れぬ苦労、人知れぬ悲しみはあります。そういう時に、実は、笑顔というものが崩れていきます。誰にでも、笑顔が渋面(じゅうめん)に変わるような、苦しい瞬間はあります。

 しかし、笑顔を崩さずに努力されることは、素晴らしいことです。「笑顔の人は、それだけ、笑顔をつくろうと努力してきた」ということですね。なかなか難しいことです。

 笑顔をつくろうとする努力には、決して、「自分の内面をごまかそう」というような気持ちがあるわけではありません。笑顔をつくることは、「顔施(がんせ)」とも言われます。笑顔は、人に対する施(ほどこ)しでもあります。笑顔を持った人が一人でも多く出ることが、世の中がよくなっていくたの方法でもあると考えます。

 人生を生きていくための一つの秘訣は、「とにかく笑顔を維持する。努力してでも笑顔をつくっていく」ということですね。笑顔は、多くの人を幸せにします。笑顔は、多くの人に喜びを与えます。お釈迦様が「顔施(がんせ)」と言われる所以です。