幸せは、人によってそれぞれ異なると思います。また、幸せを定義づけることは難しいことです。ただ、幸せを表現する言葉に英語ですが、ハピネス(happiness)があります。幸福、満足、愉快、幸運、幸せと訳されています。

 もう一つ、ウェルビーイング(well-being)という言葉もあります。wellは「良い」で、beingは「状態」ですから、ウェルビーイングは「良い状態」という意味になりますね。幸福、福利、安寧(あんねい)と訳されています。

 前野隆司先生の著書「幸せな大人になれますか(小学館)」からの引用です。

「感情的な幸せな状態のことを、英語では『ハピネス(happiness)』と表現します。『楽しい』とか『嬉しい』といった意味合いで使われる言葉ですが、こうした感情というのは、それほど長く続くものではありません」

「それに対して、ウェルビーイング(well-being)は、身体面と精神面が満たされた広い範囲の幸福を示す言葉です」「幸福学が目指すのは、このウェルビーイングの状態です。ハピネスは長続きしませんが、ウェルビーイングが長続きする幸せです」と書かれています。

 引用が長くなりますが、前野先生は次のように続けておられます。

「今、皆さんの心の状態は、良い状態でしょうか? イライラしたり、腹が立っていたり、くよくよしたりしたら、それはウェルビーイングではない状態です」

「一方、ウェルビーイングな状態というのは、気持ちが落ち着いていたり、やる気やチャレンジ精神にあふれていたり、周りに感謝していたり、誰かと一緒にいる幸せをしみじみと感じているような状態です」。

「もしかしたら、今、悩みやストレスを抱えているという人もいるかもしれませんね。でも、悩みが一つもないという人はきっと少ないはずです。誰だってテストの前にはストレスを感じるし、友だちとの関係で悩んだり落ち込んだりする日もありますが、そうした多少の嫌なことがあっても、それらに押しつぶされることなく、落ち着いて向き合っていられる状態なら、ウェルビーイングな状態と言えます」。

「すぐに消えてしまうハピネスよりも、長く続くウェルビーイングを目指す。それが幸せの第一歩なのです」。

 全く同感ですね。「幸せって何でしょうか」で述べたとおり、ネガティブな考え方を捨てて、ポジィティブになることです。また、マイナス思考からプラス思考に変えることですね。

 嫌なことがあっても、辛いことがあっても、その事実は変えることは出来ませんが、受取り方や捉え方は、本人の自由意志で良い方向に変えることができます。

 想いを切り換えて、ウェルビーイングが長続きするように前向きになりましょう。潜在意識を味方につけて、良い想いや良い波動を出し続けてください。