人生の成功と言っても、「個人として能力を発揮して成功する場合」と、「組織としての成功、チームを使っての成功する場合」の両面があります。
個人主義的に自分としての成功ができれば良いという方は、例えば、中国の古典で言えば、「水滸伝」型ですね。いろいろな英雄豪傑が梁山泊(りょうざんぱく)に逃げ込んできて、それぞれの武器で戦って活躍するような個人型です。
「三国志」型だったら、やはり、ある程度、だんだん「組織」をつくって、戦って強くなっていくやり方です。
このように、「個人で勝って成功を収める」というスタイルもあれば、「組織で大きくなっていく」という戦い方の成功もあります。
その場合、「個人で戦って成功する場合」には、やはり、その強い個性を他の人と差をつけて、どんどん自分の独創的なものを押し出していって、人との違いを出していったほうが成功する場合があります。
ところが、「組織として成功を収めていく場合」はどうかというと、逆に、ある程度、リーダーになる人が、いわゆる教科書をつくれる人が必要です。「組織のみんながどういうふうに学習したら同じような仕事ができるようになっていくか」をつくれるようなタイプの人の場合に組織が大きくなって成功していきます。
だから、大きな組織になったら、たいていマニュアルがいっぱい完成されていって、それを学習すればできるようにしていく。要するに、平凡な人、普通の人を教育して、プロにしていく術を持っているところが、組織として勝っていくところです。
このへんの違いが、能力があるといっても、その使い方に違いがあります。この点の違いを知っていただき、人生の成功をつかみとってください。
人それぞれですので、組織に向かない方は、ご自分の個性を創造されて成功を収めてください。組織の中で活躍できる方々は、リーダーシップを発揮されて組織としての成功を勝ち取ってください。