A社の貨物運送業者が数年前に休止届を提出して、現在も休止状態のままです。このような場合に、休止状態のまま、B社に譲渡譲受の申請が可能かどうかについて、簡単に説明いたします。

 結論から言いますと、理論的には事業の再開をせずに休止状態のまま、譲渡譲受の申請は可能です。ただ、この場合は全部譲渡が条件になっています。つまり、譲渡するA社の車両、営業所や車庫等の実態がある場合が前提になります。既に、車両も営業所も車庫もないよう場合は、休止状態のまま、譲渡譲受の対象にはなりません。あくまでも実態があり、全部譲渡する場合のケースです。

 

 ところで、休止状態でない通常の譲渡譲受の場合は、譲渡する側の営業所、車庫でなくても、譲受側の営業所や車庫でも、事業計画変更認可を伴う形で、譲渡譲受の申請は可能です。なぜなら、譲渡側の会社に貨物運送業の実態が伴っているからです。

 

 最後に休止届の話になりますが、貨物運送業を休止する場合は、原則として1年間というルールがあります。いつまでも休止しっぱなしというわけには行きません。但し、やむを得ない事情がある場合には、特例で休止期間の延長が認められます。

 休止届を提出し、2年目以降も延長が認められ、例えば、5年間も休止状態のままで、再開することも理論的には可能です。しかし、このような場合には、必ず管轄の運輸局でのヒアリングがあります。なぜなら、実態等の確認のためです。実態が伴っていれば、再開も可能でしょう。

 

 休業中の貨物運送業者の譲渡譲受の話をしてきましたが、ポイントは、営業車や車庫等の実態で判断されます。営業所や車庫は認可事項ですので、事前の確認や注意が必要になってきます。