ナポレオン・ヒルやジョセフ・マーフィーの本を読みますと、これでもかと言うぐらい、健康になった話で溢れています。そうです。人間の肉体も潜在意識の活用で健康になります。

 意識には、表面意識と潜在意識があるわけですが、表面意識は、自分の考えでどうにでもなるところがあるのに対して、潜在意識は、通常、なかなか自由にコントロールできないところがあります。

 潜在意識には少し不器用なところがあります。一定の方向に、ずっと想いを発信していると、潜在意識は、それを聞くのですが、発信の方向がコロコロ変わると、それをあまり受けつけないのです。

 潜在意識は、ちょうどタンカーのようなものです。タンカーなどの大きな船は、ゆっくりとしか方向を変えられません。表面意識は、小さなボートのように、すぐ方向を変えられますが、潜在意識は、タンカーのように、ゆっくりと方向を変えていくのです。そのため、潜在意識をコントロールするには、常に、同じような方向性で発信し続けることが大事です。

 健康になるためには、健康になろうとする想いを出し続ける必要があります。そういう命令が、「ご主人様」から出続けていると、それが、しだいに潜在意識にまで浸透していきます。

 人間の体は、本当は全体が工場のようなものであり、毎日毎日、いつも体のどこかの部分をつくっています。「どのようにつくったらよいか」という命令を受け、体のなかで小さな小さな「工員」が働いていて、さまざまな細胞をつくったり、ウイルスなど体に悪い外的を退治する兵隊や警官のようなものを、たくさんつくったりしているわけです。

 健康になろうとする想いが潜在意識にまで浸透すると、その命令を受けて、そういう工員たちが頑張り始めます。そして、病気と闘ったり、強いからだにつくり替えようとします。

 したがって、「健康になる。健康になって、こういう仕事をする。このような人生を生きる」という想いを強く出すことが大事です。さらに、その裏側に、強い使命感を持てば、体は、それなりに、もっとスピードを上げて変化していくことができるのです。