人生の途上で、悩んだり、迷ったり、何を選択すればよいのか、わからない時は、必ず自分にとって厳しい道を選べと。

 そうすれば、間違いなく、プラスの人生が開け、自分を大きく成長させる原動力になるぞと、商社に勤めていたときの先輩が教えてくれました。

 以来、先輩の教えを忠実に守り、年齢を重ねるたびに、先輩の教えが身に染みて分かるようになってきました。新約聖書にも「狭き門より入れ」という教えがありますように、自分にとって本当に大切なものを見つけるための道を選ぶことの重要さを教えて頂きました。

 その後、私自身も少しずつですが、人間にとって大切な考え方は何かを求め続けました。潜在意識の勉強をしたり、仏教書を読んだり、多くの方々からも教えて頂きました。

 それでも、同じように人生の岐路で、考えあぐみ、悶々とした日々を過ごす時もあります。辛いことも多く、なかなか結論が出せず、ぐるぐると堂々めぐりばかりでした。何を基準に選択すればよいのか、困り果てる時も多々ありました。

 そんな時に、観音様のお告げかどうか分かりませんが、「小さな自分の頭で、自分を中心に考え、自分を基準にしているから、明確な答えや方向づけができないのです」と、お叱りを受けました。「自分ではなく、自分以外の人を基準において、もう一度考え直しなさい。方向転換しなさい。相手の方が幸福になれる方向で結論を導きだし、まわりの人が幸せになれることで判断したほうが、最終的には、自分も幸福の仲間に入ることができますよ。この道を選ぶことによって、相手の人も自分も、幸福になれることで決断しなさい」と。

 本当にありがたい教えでした。

 確かに自分にとって厳しい道を選ぶことも大切でしょう。間違いなく、プラスの人生が開け、自分を大きく成長させる原動力になります。しかし、自分も含め、より多くの人が幸福になれることで、進む方向を決断したほうがより良い人生になると方向転換しました。

 観音様の教えを素直に実践すると、決断が早くなり、悩む必要もなくなりました。小さな自分の頭で、自分を中心に考え、自分を基準にしているから、明確な答えや方向づけができなかったのです。自分以外の人を基準におけば、幸せな決断を出来るようになりました。

 道に迷ったら、お勧めの決断方法です。