無垢の木と自然素材を使用したこだわりのM住宅専業者のお話です。

 実は、この会社でマイホームを建てていただきました。55歳の時です。既に建設業専門の行政書士として23年経っていましたので、得意先の90%が建設業者ばかりでした。自宅近くの地元工務店も数社あり、仕事上でお世話になっていましたので、家を建て替える時に相当悩みました。なぜならば、地元の某得意先にお願いすれば、他の得意先に顔向けできない状態になるし、困り果てていました。そこで、得意先には申しわけないが、得意先以外の建築会社を探すことにしたわけです。

 元々、木造建築を建てるなら、腕の良い大工さんにお願いするのが一番と考えていました。なぜなら、家の建築は大工さんの腕次第で決まると言っても過言ではないからです。友人知人にも同じようなアドバイスを自信を持ってしていました。また、私自身も家に対するこだわりを持っていて、無垢の木と自然素材を活かした家と、断熱材はセルローズファイバーに決めていたからです。

 こだわりの勉強を始めてから100冊程度の書籍を読破しました。その1冊に新潟にある某建築会社に出会い、大阪のM社を紹介してもらいました。そして、もう一冊は、断熱屋の山本順三氏とも知遇を得ることができました。その結果、建築はM社に、断熱工事は山本さんに決めたことで、得意先への悩みは解消しました。

 元々、M社のH社長とK専務は、大工さん出身でもなく、不動産業に従事されていた方々です。しかし、新潟の建築会社にほれ込んで、無垢の木と自然素材を使用した家創りを決意され、揺るぎない信念を持たれ独立されました。そのこだわりは半端ではありません。彼ら二人は、宮大工に近い腕の良い大工さんに建築の方は任せ、その他のことは監理監督から一切のことをされていました。自然素材へのこだわりは、目を見張るものがあります。

 H社長の計らいで、新潟の会社に見学に行きました。その会社の社長さんにもお会いでき、工場や建築現場も見せていただきました。ヒノキ、赤松、桐などを使った家の中で数時間を過ごすことができ、無垢の木や自然素材の良さを実体験できました。

 M社のHPにも、自然素材の紹介が多数掲載されていますが、一部紹介します。

「素材、構造、基礎、耐震、断熱、採光、風通しなどの基本となる部分には、私たちには妥協してはいけないものと考えております」。

「建物の印象を決める外壁。スーパー白洲そとん壁など」

「室内空間の空気質に重要なファクターである内装。米糊、珪藻土入り壁紙、シラス壁」

「断熱材は、木質繊維断熱材、セルロースファイバー(優れた熱容量を持つダントツの性能をもつ世界基準の断熱材」

「樹齢100年の丸太柱、スギ(柱4寸標準)、ヒノキ((柱:4寸標準)、ヒバ(成長が遅いヒバは耐腐食・耐蟻性能に抜群の木材で、古来は橋にも使われていたほど水に強い木材です)」

「床材(無垢材は肌ざわりと安らぎ、そして湿度をコントロールする調湿効果が魅力です。

また使っていくほどに変化していく経年良化です)、タモ(野球のバットにも使われるほど丈夫で耐久性のある希少な木材です)、桐(住宅に使用される中でも軽く柔らかい木材で、女性に人気の高い木材です)、赤松( 3㎝フローリング)」などです。

 我家も、3㎝もある赤松フローリングです。各部屋は、天井も壁も床もすべて桐ずくしです。桐の床も3㎝あります。桐に包まれた部屋は快適そのものです。執筆活動も進みます。天井も壁も床も80%は無垢材ですので、建築から20年近くなりますが、木の香りが今もします。もちろん、断熱材はセルローズファイバーです。

 このように、無垢の木と自然素材にこだわる住宅専門会社は、大手ハウスメーカーと異なる独自のこだわりで経営されていますので、多くのお客様に感謝され、お客さんが並んでいます。M社も同様で、非常に繁栄発展され、毎日忙しくされています。

 やはり、零細企業は自社の得意技で勝負すべきです。