医者でもない。大学の先生でもない。弁護士や会計士でもない。21世紀のトップランナーは経営者である。

 人の問題や人材育成。資金繰りのこと。得意先との成長や共存。仕入先や外注先との人間関係。環境の問題。世の中の移り変わりをいち早くキャッチして、経営方針をたてていく。経営や税金や法律の勉強もしなければならない。

何から何まで。一から百まで様々のことを考え実践していく。眠れない日々が続く。また、多くの方の幸、不幸を握っているともいえる。ここまですれば、ノーベル賞以上の値打があるのではないか。

 そして、いつも経済原理を追求しなければならない。この経済原理の求め方に、誠のトップランナーになれる経営者と、そうでない経営者に分かれる。

 どんなことをしても、お金儲けをする輩がいる。間違った経済原理の追求のしかたである。一時は謳歌しても、孫の末代まで祟る商売のやり方である。一方、多くの方を幸福に導くような経済原理の高め方は、真の経営者である。まさに21世紀のトップランナーでしょう。

 今も昔も、確かに両者の経営者がいた。しかし現在ほど、この明暗が濃い時代も少ない。つまり、あまりにも悪い意味での経済原理に走り過ぎる輩が多い。

 しかし、昔では考えられないような、ハートのある経営者達も増えていることも事実である。21世紀は、真の経営者が多く育っていく時代でもある。世の中を見ていると、少しずつ良い方向に動いている。どこが良いのか疑問に思われるかもしれない。現実に悪い輩がはびこっているのに、なぜだろう。

 それは、大きな大きな膿が、あっちでもこっちでも噴火している。大きな強烈な外科手術が始まっている。官でも民でも、いたる所で。良いトレンドがスタートしている。今はその端境期であり、次から次と黒い血ばかりが出てくる。真の経営者が増えれば増えるほど、膿が溢れ出す。お掃除が目立つ。

 そういう意味で、21世紀を変えていくトップランナーは、ハートある真の経営者軍といえる。