政府や役所というものは、基本的に不況を好む。不況になれば、民間から頭を下げてくるので、大いばりで税金をバラ撒き、権力が増大するからである。

 さらに自分たちより高い給料を取っている人たちから、罪人であるかの如く累進課税をかち取り、社会福祉の名目でバラ撒いて、政治家は公然と票の買収を行うのである。七割方完成しているダム建設を中止したり、安全な原子力発電も廃止して何兆円もの税金をドブに捨てようとしたり、豊洲に立派な施設が建っているのに、魚市場の移転を止めるのも政治家である。経営のわからない左翼マスコミの文学的批評を、民の声と誤認して迎合するからである。

 したがって「大きな政府は必ず財政赤字を目指す。」というのは真理である。

 在野のプロの経営者たちが、公人としての自覚を高めつつ、「黒字体質」に切り替える「決断力」が、今、求められている。