建設マスターは、優秀な建設技能者を国土交通大臣が顕彰しようという制度です。正確には「優秀施工者国土交通大臣顕彰制度」といいます。

これは「ものづくり」に携わっている者の誇りと意欲を増進し、その社会的評価・地位の確立をはかり、建設業の健全な発展に資すること。さらには、業界の将来を担う若年層の建設産業への就業促進の一つの布石とし、建設業の健全な発展に資することを目的として、平成4年度に創設されました。

その要件は、建設現場の工事に直接携わっている現役の建設技能者で、特に優秀な技能・技術をもち、後進の指導・育成にも多大の貢献をしていること。全国の団体や都道府県、地方整備局から推薦を受けた中から、年齢、実績、資格等のチェックを経て選ばれます。

ドイツの職人をマイスターといいます。英語のマスターと同源で、名人とか大家あるいは師匠という意味です。ドイツでは、マイスターとドクトルは同列で尊敬される地位にあります。

日本の職人と西欧の職人とは、かなり社会的な待遇が違うようですが、この建設マスター制度に期待したいと思います。