「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」が13年3月から施行され、一括下請負(丸投げ)の取締りが厳しくなっております。その判断基準は下記のとおりです。

1.工事の「主たる部分」に「実質関与」していなければ一括下請負となる

2.「元請けが工事施工に実質関与している場合とは」

実質関与している場合とは、元請負人が「施工計画の総合的な企画、工事全体の的確な施工を確保するための工程管理および安全管理、工事目的物・工事仮設物・工事用資材等の品質管理、下請負人間の施工調整、下請負人に対する技術指導・監督等」を行うことをいいます。また、現場に元請負人との間に直接的かつ恒常的な雇用関係を有する的確な技術者が置かれていなければ、実質関与していることにはなりません。

この技術者は建設業法上の主任技術者または監理技術者であって、現場に専任であり、

(1)発注者との協議  (2)官公庁等への届出等

(3)施工計画     (4)工程管理

(5)出来形・品質管理 (6)安全管理

(7)下請業者の施工調整・指導監督  (8)完成検査

(9)住民への説明   (10)近隣工事との調整

等のすべての面で主体的な役割を果たしていることが要求されます。

その際、当該技術者が過去に同種または類似の工事での施工管理を行った経験の有無も判断の参考になるでしょう。また、業務量等に応じてその他の必要な技術者を配置していることも求められます。

国土交通省では、形態はどうであれ、「実質関与」があれば、一括下請負とはいえないという判断を示しています。

3.国土交通省の「一括下請負に関する点検要領」には

元請けの外注比率が50%以上を対象に点検することが明らかにされています。つまり、1社に50%以上の外注をすれば、調査の対象となるということです。もちろん、実質関与が疎明できれば問題がない。