正式には「経営規模等評価申請」と言いますが、今でも「経営事項審査申請」と呼ばれていることが多く、業界用語で「経審(けいしん)」と略して使います。

経営事項審査申請の結果通知書は、インターネット上で公開されています。経営内容から1級建築士などの技術者数まで、ほぼ会社の全容を知ることができます。誰でも簡単に結果通知書の情報を得ることができますので、建設業者にとっては、重要な会社の情報をいつでも見られていることになります。

利用者にとっては、業績の良い会社か悪い会社か、どの程度の売上(工事)をしているのか、営業年数は何年か、自己資本はいくらあるのか、建設業者をチェックする情報源となります。施主が良い工務店や造園業者を探すときにも、元請会社が下請会社を選別する時にも利用されています。反対に、下請会社が元請会社の調査をする時にも利用できるわけです。金融機関でも、経審(けいしん)の結果通知書を参考にされています。役所の仕事はしないが、社会的信用のために「経営事項審査」を受ける建設会社もあります。

このように経審の結果通知書は、建設業者の通信簿であり、非常に重要な書類になってきます。そこで「結果通知書」に何が載っているのか簡単にまとめてみました。

各項目の評点を一定の計算式に基づいて算出します。その評点にウェイトを掛けた値が各項目のP点になります。その合計が「総合評点=P点」になります。

総合評点(P点)が通信簿です。また、Y点(経営状況)も財務内容から導き出された経営分析ですので、非常に参考になります。

項     目 評点 ウェイト P点
X1 完成工事高(原則2年平均) ×0.25
X2 自己資本額・平均利益額 ×0.15
経営状況分析(8指標) ×0.20
技術力 ×0.25
社会性 ×0.15
合計(総合評点=P点) 100%