出来上がった家をいくら見ても、勉強になりません。
大きすぎる玄関。アイデアを凝らしすぎた間取。インテリアにお金をかけすぎた大手のモデルハウス。はっきり言って参考になりません。内装だけは、殆ど理想に近い家ばかりで、現実離れした手の届かない見本の集まりです。
最新の建材や様式、デザイン性の参考程度に考えておいたほうが良いですよ。千里のモデルハウスで、床下と天井裏を見せてくださいと言ったら、営業マンがいやな顔をして、ことわってきました。
地元の業者が積極的にやっている完成見学会やオープンハウスの方が、現実に近い形で、自分の家をイメージすることができそうです。良心的な業者は、完成見学会の前に「構造見学会」もセットでやってくれます。
構造見学に重点を置きながら、家を建てる前に勉強を始めましょう。良い業者の構造見学会や完成見学会には、何軒も足を運び、いろんなことを教えてもらいましょう。良い業者は嫌がらず教えてくれます。そうした実地体験を繰り返しながら、一方では、本や雑誌などで知識を増やし、友人に建築士がいれば相談するのも良いでしょう。
設計から始まり、地盤と基礎。土台から柱や梁。内装と外装。断熱材の問題。外構工事など、自分なりに情報を集めて、準備期間を最低2~3年程度かけてください。焦ってはいけません。設計や準備に多くの時間を使えば使うほど、悔いの残らない家を創ることが出来ます。
どんなに良心的な業者に頼んでも、建築がスタートしますと、業者の方も工程表どおりに工事を進めていきますから、余裕をもって検討する時間が少なくなり、時間切れで誤った決断をしてしまうことが出てきます。だからこそ、設計や準備に時間をかけてください。急ぐことはありません。
インターネットや書籍で勉強をしながら、時たま、ハイキングがてら、勉強したことの確認のために、構造見学会や完成見学会に行くのは楽しいものです。