完成工事未収入金は、損益計算書の完成工事高に計上した請負代金の未収入金(未回収分)の増減を記帳計算する建設業特有の勘定科目である。
建設業以外の一般企業の「売掛金」に相当する。
具体的な記帳方法としては、工事の完成・引渡しの際に前受金・部分払金などの「未成工事受入金(別項)」と相殺した後の請求残額を借方(左側)に記入する。
代金が回収できれば、減少額を貸方(右側)に記入する。
このように、完成工事未収入金は、未成工事受入金とともに得意先との間で発生した債権・債務の増減を処理する勘定であるが、得意先が多い時は、未成工事受入金と完成工事未収入金という2つの勘定に記帳するだけでは得意先別に今いくらの前受金があり、未収分がいくら残っているか知ることができない。そこで、得意先元帳と呼ばれる補助元帳を別に作成し、得意先別の勘定口座を設定して処理する方法が広く用いられている。