専門工事を請け負う場合には、原則として、専門工事ごとの許可が必要ですが、一式工事の許可業者が一式工事として請け負う工事の中に専門工事が含まれている場合は、その専門工事業の許可を持たなくても施工することができます。

この場合、次のいずれかの方法で施工することが必要です。ただし、当該専門工事が「軽微な建設工事」に該当する場合は、その必要はありません。

① 専門工事についての主任技術者の資格を持っている者を専門技術者として配置して施工する。受注した一式工事の主任技術者や監理技術者がその資格を持っている場合は兼任してもよい。

② その専門工事について、建設業の許可を受けている専門工事業者に下請負させる。

また、建設業者は、許可を受けた建設業に係る建設工事を請け負う場合においては、当該建設工事に附帯する他の建設業に係る建設工事を請け負うことができるとされていますが、この場合の工事施工についても上記と同様に取り扱われています。

この「附帯工事」の性格には、次のようなものがあると考えられています。

① 主たる建設工事の施工により必要を生じた他の従たる建設工事

例えば、管工事の施工に伴って必要を生じた熱絶縁工事、屋根工事の施工に伴って必要を生じた塗装工事など、主たる建設工事の機能の保全や能力を発揮させるもの。

② 主たる建設工事を施工するために生じた他の従たる建設工事

例えば、建築物の改修における電気工事の施工に伴って必要を生じた内装仕上工事、建具工事の施工に伴って必要を生じたコンクリート工事、左官工事など、主たる工事に関連して余儀なく施工することが必要とされるのもの。