工場の建築を主眼においた経営方針を打ち立てるというお話です。
大手ゼネコンは機械メーカーとしっかりとした基盤があり、大型工場の建設を多く手がけていますが、中小企業に合った、小回りのきく中堅建築専門会社が少ないようです。大阪でも、東大阪市や八尾市は中小零細の工場が多く、ちょうど東京の大田区とよく似たとこがあります。
工場建築は一般住宅と違って、必ず機械器具を据え付けます。大掛かりのものから大小さまざまでしょうが、工場主とっては、この機械が最も重要な要素を含んでおり、使い勝手や生産性を大きく左右することになります。工場建築を手がけたことのない一級建築士や工務店は、とんでもない設計や建築になってしまうことが多く、その責任の所在を不明確にしたまま、泣き寝入りするのは工場主。大手ゼネコンに依頼すれば、機能的で良いものができますが、予算的に無理な中小企業には向きません。
年商50億。社歴40年の中で、最も多く工場建築を手がけてきた某社が本格的に、中小企業を対象とした提案型の工場専門建築会社に変身しようとしています。機械メーカーとの連携プレイが一番大事なことは言うまでもありませんが、社長の力強い決意一つで、全社員が一丸となって、進むべき道が出来上がりつつあります。
マンションもやる。倉庫も工場も手がける。一般住宅も施工する。これはゼネコンのすることで、中小工務店が真似すべきことではありません。「小さな工務店」という記事でも書きましたが、得意技で勝負しないと低コストになってきた業界で生き残ることができません。得意分野を確立すれば、無駄がなくなり、アドバイスも的確になり、利益が確実に上がってくるようになります。
お世話になって4年目を迎えますが、社長のお人柄も極上。さらに大きな羅針盤も出来ました。思わず私も嬉しくなって、経審などのアドバイスにも力が入りました。