人生にやる気をなくしている人、自分がどうしたらよいかわからないという、こうした挫折のなかにある人もいるでしょう。また、肉体的にも非常に疲労し、考えることさえできなくなっている人もいるでしょう。あるいは、失意の底に打ち沈んでいる人もいるでしょう。こうした人たちが、失意の底からはいあがり、より素晴らしい世界へと出るためには、いったいどうすればよいでしょうか。
それには、まず「目標を掲げる」ことから始めてください。確たる目標の設定です。これはちょうど、穴のなかに落ちた人が穴の外へ出るということです。どうすれば外に出られるかという目標を設定することです。
自分が今やる気が出ず、失敗のさなかにあり、また悲しみのさなかにあるときには、さあ、新たな人生設計をしてみようではないかということです。一枚の白い紙のなかに、人生の目標を設計してみようではありませんか。ノートでも良いです。そのなかには、大目標、中目標、小目標を書いてみてください。そして、もう一つ別な計画表のなかには、今すぐできること、近い将来にできること、ずっと将来にめざすべきこと、こうした目標を設定してみようではないですか。この二種類の目標設定が大事です。新しい人生が始まります。新たな未来が見えてきます。光輝く人生になります。
私も行政書士として、お客様に喜んでいただく仕事を大切しています。そのために今すぐ取り掛かるべきことなどをいつもメモしています。そして、中長期的に達成したいことをノートに書き、毎日、確認しながら仕事をしています。もう一つ、成功の応援歌、健康の応援歌とい応援歌シリーズを綴っていますが、最低一日に一記事を書くことにしています。身近なことから始めています。
このようにやるべきことは、まず小目標の実践です。時間的にみて、手近に始められるものから実践することです。穴の外に出る具体的な方法を考えてみることです。一つは、全く新たな道を開拓することです。もう一つは、ゼロからやり直してみるという方法です。
ここで考えていただきたいことは、今、心のなかにある苦しさや失敗感が、人間関係によって生じているものならば、これは必ずや変更が可能であり、改善が可能であるということです。私たち人間には天変地異を起こすほどの力はありませんが、人間関係のなかで苦しんでいる人が、その人間関係を時間の流れのなかで改善していくということは、十分に可能なことです。
時というものは、努力するものに有利に働いています。努力するものにとって、よい道を開いてくれます。このことを知ってください。時の流れのなかで忍耐をするならば、忍耐の時期を設定することも大事です。本当に不幸のどん底にいる人にとっては、とりあえず今日一日を生きてみるということも、一つの目標設定でありましょう。それほどない人にとっては、まず、今週いっぱいがんばってみるということも目標になるでしょう。さらに一か月がんばってみる。三か月がんばってきる。六か月がんばってみる。一年がんばってみるということが、やがて、人生の隘路(あいろ)を切り抜けていくための方法になると思います。
自分のことで恐縮ですが、運送業の許可申請で大失敗して一千万円近くの損害賠償金を支払い悶々とした時期もありましたが、苦しい時期は、一年以上は続かないと言ってもよいでしょう。そして、もっと苦しい時期というのは、半年以上は続かないものです。やがて、苦しみは薄らぎ新たな光が射してきます。私の場合も大失敗しましたが、それをバネにして運送業の専門家を目指し、今では運送業の仕事が私の得意分野になっています。
自分を害するもののみが自分の前に現れていたと、そのように考えていたかもしれないけれど、自分を救うもの、自分に優しい光を投げかけてくれるものもまた、現れてくるという事実があるのです。それを信じて、努力していくことが大事なのではないでしょうか。