他人に対して腹が立ってしかたがないときは、「心の王国」を思いだしてください。

「他人(ひと)の心は自由にはならない」ということ、これをよく知ってください。

これは、どのような王様でもそうです。体は拘束できます。奴隷にすることも殺すこともできます。しかしながら、その人の心は自由にはできません。どんなことがあっても自由にはできません。

心は王国なのです。善き心であろうが、悪き心であろうが、その人自身のものです。

したがって、他人(ひと)に対して腹が立ってしかたがないときには、「その人の心自体を支配することはできない」ということを思ってください。

そして、そのときに、自分のすべきことは何でしょうか。

「他人(ひと)の心は支配できないけれども、自分の心は百パーセント支配できる」という事実が、ここにあります。自分の心は自由自在です。どのような環境においても、どのような心を持つかは百パーセント自分自身で決められます。ここがポイントです。他人(人)の心は変えられなくても、自分の心を変えることはできます。

そして、自分の心が変わることによって、そこから発散される善念、善なるエネルギー、光が、実は他人を変えていくのです。感化していきます。

他人の心自体を支配して変えることはできませんが、他人に影響を与えること、感化することは可能です。それは、なんと、自分自身を変えることによって、そうなっていきます。