金銭を信託する場合、金融機関で信託専用の「信託口口座」を開設しなければなりません。しかし、この信託口口座を開設してくれる金融機関が、令和2年12月現在のところ、非常に少ないのが民事信託の難点です。先日、三井住友信託銀行の本店営業部に出向き、信託口口座について、アドバイスを頂戴しました。その担当者も、大阪では信託口口座を開設しているところは、弊社ぐらいだとおっしゃっていました。三菱UFJ銀行、りそな銀行も現在のところ、取り扱っていませんでした。

信託口口座を開設する時の注意点として、金融機関では、信託口口座を開設できるかどうかを判断するために、信託契約書の内容について事前チェックが必ず入ります。これは、信託契約書を公証役場で作成される前に、先にクリアしなければならない仕事になります。

まずは、民事信託の詳しい専門家に依頼し、信託契約書の原案を作成してもらいます。次に金融機関のチェックを受けなければなりません。金融機関でOKがでれば、その後、公証役場で信託契約書を公正証書にしてもらい、民事契約がスタートします。

信託財産が不動産だけなら、信託口口座を開設する必要はありません。しかし、一般的に信託口口座を開設されて、初めて、民事信託の意義があると考えます。そういう意味でも、金融機関とのお付き合いは、非常に重要になってきます。

三井住友信託銀行では、現金を信託する場合に限度額にシバリをかけていないようですが、信託銀行の事ですから、一定額以上の金額のお願いはあるでしょう。いずれにせよ、認知症対策は早めにされた方が良いと考えます。認知症になってからでは、定期預金などの解約ができませんので、気をつけてください。