会計区分間での一時的な貸借を処理する科目であり、精算を前提としていますので、貸し借りの残高は、一時的に残ります。いわゆる会計間の貸し借りですから、損益計算に使う「他会計振替額」とは違い、「他会計貸借」勘定になり、それが内部取引(資産)と内部取引(負債)という科目で処理します。
簡単に仕訳を示します。
法人会計から実施会計へ現金10万円を立替した
○ 法人会計
簿記仕訳 | 内部取引(資産) | 100,000 | 小口現金(法) | 100,000 | |
資金仕訳 | その他財務活動支出 | 100,000 | 支払資金 | 100,000 |
○ 実施会計
簿記仕訳 | 小口現金(保) | 100,000 | 内部取引(負債) | 100,000 | |
資金仕訳 | 支払資金 | 100,000 | その他財務活動収入 | 100,000 |
1.資金仕訳も示しました。会計間でお金が動きますので、資金収支に連動します。
2.後日、精算した場合は、反対仕訳をすればよい。
3.立替えたお金が、決算月を超えてしまった場合は、各会計の貸借対照表には、内部取引(資産)と内部取引(負債)の科目が残りますが、法人全体では、相殺されて消えます。
4.必ず、お金を精算すること。