普段あまり運動しない人が、たまに筋肉運動をすると、筋肉痛が起きて仕事に差し支えが出ます。あるいは、日曜日に激しい運動をすると、月曜日に体が痛くなり、疲労素が溜まって、仕事ができなかったり、本が読めなかったり、あるいは、人と会うと悲観的なことを言ったり、攻撃的になったりすることがあります。これは、体がまだなまっていて、急な運動をするとマイナスに出るのです。この抵抗の壁を越えられないと、だんだん運動そのものができなくなるため、運動を控えるようになっていきます。
ところが、たまに運動だけすると、苦しいし、疲労はするし、筋肉痛になったりもするのですが、これを一定以上我慢して、半年ないし一年ほど続けていくと、今度は逆に、運動することによって回復が早くなるのです。疲労の回復が非常に早くなってくるし、疲れてもすぐに回復してきます。また逆に、運動することによって血の循環がよくなってきたり、ある人と会っても、にこやかに応対できるようになってきたりします。
したがって、運動不足の人がたまに運動すると、悲観的になったり人に対して攻撃的になったりしてしまうのですが、運動することが常態になってきて、体が健康体になってくると、それによって、血の巡りがよくなります。
一定以上の運動を継続することで、仕事や勉強の能率が上がります。反対に、仕事や勉強の能率が落ち、どうしても成果が上がらない場合には、体のほうに問題があると捉え、体を鍛えるしかありません。また、休息時間を入れても同じように成果が上がらない場合は、もはや基礎体力を上げる以外に方法はありません。
とにかく運動不足の人は、最初に歩くことから始めなければ駄目です。まずは歩くことが基本です。歩くことが十分にできれば、精神活動は活発に動きます。ただ、都会生活の人は、なかなか歩く場所や時間の確保などが難しく、通勤時間帯ぐらいしかないことも多いため、かなり環境要因に左右されることもあるかと思います。
私は、朝の通勤時には一駅目から乗車せず、音楽を聞きながら歩いています。帰宅時も一駅目から乗車せず、自分の未来に想いを馳せながら歩いています。普段、あまり歩かないので努めて、これだけは継続しています。土日などの比較的時間がある時は、二駅も歩きます。そうすると、いろんなアイデアも浮かんできて、不思議な幸福感に満たされます。また、汗をかくので体内の毒素も出ますし、何より血の巡りがよくなります。次の日もさわやかに起きられて、仕事の能率も上がります。