進藤義晴先生の「医者知らず『冷えとり』で完全健康人生(海竜社)」からのお話です。

 進藤先生は、春夏秋冬ごとに体内に溜まった毒出しについて書かれています。春は肝臓、夏は心臓、秋は肺、冬は腎臓の毒出しです。これらの毒出しに相応しいた食べ物についても少し触れられています。

 春は肝臓の毒出しですから、肝臓に良い食べ物です。

「春は、肝臓の薬穀である麦の収穫時期ですので、小麦粉で作るめん類やパンを食べることをおすすめします。パンは、もちろん、天然酵母のものや全粒粉(ふすま)など入ったものにします。お米は二~三分つきの米に押し麦など一割ぐらい混ぜて炊きます」。「フキ、ワラビ、ゼンマイ、タケノコなど、春に穫れる食べものには、体の毒出しの働きを助ける性質がありますから、なるべく旬の野菜を食べるようにします」。

 毎日、口にするもので肝臓さんが喜ぶか、いやがるか、何も文句を言いません。毎日、肝臓さんに感謝しなら、旬の野菜をいただきましょう。東洋医学に医食同源(いしょくどうげん)という言葉があります。日頃からバランスの取れた食事をとることで病気を予防、治療できるとする考え方ですが、旬の野菜は薬になるということですね。

 夏は心臓の毒出しですから、心臓に良い食べ物です。

「夏はそうめんや冷やむぎ、麦茶など、麦でできたものをいただきますが、麦は肝臓の薬穀ですから、心臓の毒を引き受けている肝臓がよく働けるようにとうまく食事にとり入れているのです。ただし、ビールやウイスキーなどの酒類はいけません。夏野菜のトマト、キュウリ、ナスは汗や熱を発散させる性質を持っていますが、他の季節は体を冷やすのでよくありません。加熱調理するか、漬けものにして食べてください」。

 トマト、キュウリ、ナスは、夏に食べてもいいですが、特に冬に食べるものでないと理解しました。夏野菜は体を冷やすので、暑い夏以外は極力さけ、旬に応じた野菜を食べましょう。

 秋は肺の毒出しですから、肺に良い食べ物です。

「秋は、肺にとって薬用の穀物である『稲』の収穫の時期です。松たけご飯、しめじご飯など、おいしい時ですが、食べ過ぎないように注意します。食べ過ぎると心臓、腎臓に負担がかかります。ホクホクとした栗は、腎臓の薬になります」。

 やはり、旬の物を食べることが毒出しになるようですね。

 冬は腎臓の毒出しですから、腎臓に良い食べ物です。

「冬は、お正月のおせち、節分の豆を食べる機会の多い時ですが、豆には細胞を引き締めて熱を逃がさない働きがあります。また腎臓を強くする働きがあると言われています」。

 進藤先生は、体内の毒出しには「冷えとり」が最も効果的であり、それには半身浴と5本指靴下の徹底された実践を勧められています。食べ物の記事は少ないのですが、春夏秋冬や季節の変わり目の毒出し対策は、私のバイブルになっています。