「猫も杓子も『総合建設業』を名乗る不思議」Mac安田さんが書かれた「建築費500万円を節約する・かしこい家造り」の小見出しのタイトルである。
以前に読んだ本だが、全体の内容は忘れている。しかし、猫も杓子も「総合建設業」が頭の中から離れない。
「建築は医療と並んで非常に幅も広く、奥も深い分野だ。一生かかっても一人ですべてを把握することなど到底できない。その中から、自分が最も興味を持ち、この道の専門家として一生を捧げてもよいと思った分野を深く掘り下げてこそ、プロといえる。
それほど専門性を問われる建築の世界であるにもかかわらず、どの工務店の看板を見ても、得意科目を掲げていない。それどころか、店主ひとりで経営しているような零細工務店が、『総合建設業』という看板を掲げている。
一方、数少ない専門家は、例えば、「コンクリートを一生かけて研究している技師」「建築物理の専門家」「音響専門家」とある。また、「建築とは、ある意味で人の命を預かる、大変責任の重い仕事である」とも書かれていた。
Mac安田さんは、現場経験が豊富にあり、且つ、現場を熟知している。理論も納得する。実務と理論を持ち合わせた本物の専門家は数少ない。血のにじむような努力の末に商売のコツを体得されたのでしょう。