社長が自分の手で、経営計画書を創る。もちろん手書きの方がよい。

1ヶ月かかろうが、3ヶ月かかろうが、半年かかろうが、社長自らが、創ることに大きな意義がある。

売上目標の数字を向こう10年分ぐらい入れる。その数字を達成するためにどんな方法で、どのような努力するのか。利益目標でもよい。3年計画で従業員の給料を倍にする。何でもよい。

経営方針から掃除の仕方まで書いてもかまわない。心構えから、従業員一人一人に至るまでの社員教育のこと。社訓でも社是でもOK。その会社会社に合った方針を社長が考え、その会社独自の経営計画書を創りあげる。社長の一番大事な仕事である。

その中には、会社の営業戦略・戦術からすべてが入っている。戦略は簡単に変えてはいけないが、戦術の部分は、その時々に上手に船を漕いでいくことが必要なので、むしろ変えていかなければならない。

苦労して創った一世一代の「経営計画書」を創ったままではいけない。その経営計画書に魂を入れる作業が残っている。魂を入れる。それは、その経営計画書を全従業員にお披露目することをいう。

場所を設けて、日時をきり、会社の幹部連中から末端の従業員まで、それこそ掃除婦のパートの方々まで、丁寧に心を込めて、全員の前で発表する。隅々まで、社長の考え方、会社の経営方針を全従業員に理解してもらうためです。社長の考えたが全従業員に伝わらない会社は、ダメな会社である。

この全従業員の前で、作成した経営計画書を精神誠意、真心を込めて発表することを、「経営計画書に魂を入れる」という。これをして、初めて活きた会社が生まれる。