少しまとまった工事が決まれば、すぐに重機を買う経営者がいます。
理由は簡単。一時的なリース料は割高で、分割でも良いから購入すれば、これからも現場で使うこともあるし、手元にあれば即戦力になることから、結局は安くなるという。
その重機の出番がなかなか周ってこない。5年に10回も利用すればいいほうで、安易などんぶり勘定で、高額なユンボなどを契約し、残ったのは自動的に落ちていく毎月の分割代金だけ。
仮に2,000万円の受注工事に対して、一時的な重機のリース料が400万円とします。400万円もリース料を支払うなら、買ったほうがよい。そこで1,200万円の重機を購入する。5年の分割で毎月20万円の支払い。
結局、400万円の原価が1,200万円になる。重機の置場やメンテまで含めると、
もっと高い費用になっている。その重機がフル活動すれば良いが、遊んでいることが多いのが現実です。
設備投資や固定資産の購入は安易になっていませんか。本当に不便さをいつも感じ、もうこれ以上工夫しても工夫しても出来ない。苦しみ続けた最後のご褒美みたいなもので、単に便利だから、長く見れば安くつくからという理由で決断すべきものではない。
カネ回りが悪くなり、それだけお金が寝ます。
合理化する設備投資や資産の購入が、逆に高い原価になって、本当の合理化や経費節減になっていません。
結局、お金が貯まるどころか、お金を失っています。