ジョセフ・マーフィーやナポレン・ヒルの書籍に多く書かれていることですが、富があれば、時間も買えるし、多くの人たちを活かすこともできます。善のための富は、よいものだという考え方を持ってください。同時に、明るく積極的な考え方、前向きな考え方、建設的な考え方を持つようにしましょう。
悪いことを長く引きずって考えるのは、やめたほうがよいのです。悪いことや心配なこと、自分の失敗や悲しかったことを、繰り返し、繰り返し、何十年も思い出して、いつまでもクヨクヨと反芻(はんすう)するべきではありません。
ナポレン・ヒルの名言のなかに、「三回続けて失敗しても、挑戦をやめない人には、指導者の資格がある。十回続けて失敗しても、まだやめないで頑張る人には、天才の素質がある」というような言葉があります。
この言葉には実に励まされます。
発明家のような人の場合、少なくとも、十回ぐらいの失敗であきらめるようでは駄目でしょう。三回であきらめたり、ましてや一回であきらめたりしたろら、発明家には、まずなれないでしょう。
企業家も同じでしょう。失敗を数多くすると思います。しかし、試行錯誤を繰り返さなければ、企業家にはなれるものではありません。得意先の社長を見るにつけ、そのように感じます。
一回の失敗によって完全に打ちのめされてしまい、動けなくなったら、それで終わりですが、「三回失敗しても、やめない人は、指導者になれる。十回続けて失敗しても、まだあきらめないで、戦う人、頑張る人には、天才の素質がある」という言葉を思い出してください。
私は行政書士を開業して、小さな失敗は数限りなくあります。運送業の大きな失敗もあります。そのたびに、ナポレオン・ヒルのこの言葉を思い出して、自分自身を励ましてきました。すべてを学びの機会と捉え、自分がさらに発展するためのチャンス、あるいは、そのためのアイデアとして使っていけばよいと考えるようにしました。
今は、「景気が悪い」「仕事がうまくいかない」「人間関係がうまくいかない」など、不都合な状況は、いろいろあると思いますが、「三回ぐらい立て続けに失敗しても、まだ頑張っているようなら、指導者になる資格がある。十回ぐらい続けて失敗しても、まだ頑張っているようなら、天才になる可能性がある」と思っていれば、心に余裕が生まれてきます。
どうか、打たれ強くあってください。また、逆境を跳ね返し、逆境から立ち上がってくる力を身につけましょう。それが非常に大事であり、今という、難しい時代においては、特に求められる考え方です。