売上が半減している。建設業に関連のある新規分野への進出を計画している。いろんな改革を模索している。いずれにせよ、会社経営に悶々とし、資金繰りに悩んでいる。何かにチャレンジしたい。経営を立てなおしたい。
そういう時は、すべて白紙に戻し、過去、多くの方にお世話になったことを思い出してほしい。心静かにして、自分の魂を透明にして、感謝の思いで、会社の半生を振り返っていただきたい。
今も、これからの経営維持も、お客さんあっての商売であり、その意味を噛みしめてほしい。ならば、開業当時の苦労や寝食を共にした仲間達のことを、親や奥さんや身内に心煩わし、苦労させたことを、一つひとつ、走馬灯のように再現しよう。すばらしい後ろ盾に支えられていた時のことを、己のスクリーンに描きだそう。
過去、どれだけ多くの方の世話になり、どれだけ多くの方の愛情を受け、育てていただき、己の成長があったか。一晩でも二晩でも、日々の煩わしさから離れて、反省してほしい。そして、反省から発展に向けて、突き進んでいただきたい。
そうです。今からでも遅くない。お世話になった既存の得意先、疎遠になっているお客さん、昔、大変お世話になった方。あらゆるお世話になった方の所を廻ってください。まわりまわり廻ってください。
心を込めて、魂を入れなおして、廻ってください。一からの出直し。再出発のつもりで、得意先まわりをする。それも一度や二度ではダメである。2年も3年も、5年、10年と廻り続けることで道が広がり筋がとおる。飛び込みのセールスではない。既にお世話になった得意先である。お人柄もその方の特徴も理解しているはずである。何の苦労があろうか。お客さんまわりに徹底なさってください。それが社長の仕事である。
継続は力なりを飛び越えて、宝になる。首から上は理解している。みんな、わかっている。しかし、首から下は、わかっていない。本当に腹に入っていない。なぜならば、行動に移さないから。実践しないから理解できない。やればわかる。体を動かせば、必ずわかる。
必ず新しい発見がある。新しいアイデアが生まれる。新しい智慧が出てくる。新しい心構えができる。新しい行動規範ができる。新しい勇気が湧いてくる。元気になる。健康になる。従業員が変わる、やる気を起こす、蘇る。モーションはエモーションを生み、エモーションはモーションを起こす。情熱が溢れだし、感情が高ぶり、行動力が増す。何度も言おう。くどいほど言おう。1回や2回ではダメ。続け続けなければならない。時には罵られるかもしれない。唾をかけられるかもしれない。それで挫折したり、あきらめたりしない。それでも屈しない。屈託ない大きな心で実践し続ける。それが社長の使命であり、まさに社長の仕事である。ほかの誰にも譲れない社長が担う仕事である。その時に奇跡が起きる。奇跡の連続になる。建設業(運送業)の社長は職人肌が多い。頭を下げることを知らない。営業が苦手である。苦手なんて言っていられない。苦手を克服しない限り、建設業(運送業)の未来はない。私も同じことである。
飛行機もテイクオフする時には、ものすごい燃料を消費するし、猛烈な勢いで滑走路を走り過ぎていく。ある一線を超えるまでは、異常なぐらいエネルギーを出す。
神経質になるぐらい身も心もヘトヘトになる。それぐらい心を砕いてほしい。眠れない日々が延々と続く。このままいけば、歯もガタガタになり、肉体の一部がおかしくなり病気をするぐらいまで続く。その時に、奇跡が起き、溢れだし、奇跡の連続が始まる。
こまめに、屈託なしに、圧倒的善念で、得意先まわりをすれば、今の売上高の1割や2割の仕事は必ず確保できる。行動を起こしてください。今すぐに立ち上がれ! 奇跡が必ず起きる。奇跡が奇跡を呼ぶ。奇跡を呼ぶ力が増幅される。まこと、奇跡が起こる。人間の心は、魂はそのようにできている。人間の力や燃える勇気や行動力は、まこと、百倍、千倍、万倍の力を発揮する。だからこそ、今すぐ行動を起こせ!
単なる表敬訪問であってはならない。愛想だけの得意先まわりも大事であるが、あまり効果がない。何か手作りのグッズを持って挨拶しよう。営業スールを考え出し、智慧をしぼり創ってほしい。介護関係のリホーム。耐震を考慮したカラーの3D。環境を追求した新築工事や営繕。何でもよい。インパクトを与えるもの。お金をかけずに、今すぐ創ろう。口だけでは説得力に欠ける。目に訴える資料や興味ひく物を創りあげてほしい。売れる営業カバンの中にそれらの宝物を入れて、得意先まわりをしよう。営業グッズは、営業力を増し、お客さんを呼び込む力になり、説得効果が倍増し、必ず成約する。
今こそ、初心にかえり、苦労した日々を思い出し、褌(ふんどし)を何回も何回も締めなおして、行動を起こせ! 方向づけや戦略や戦術は後追いでよい。魂の入った経営計画や経営方針、行動計画も後回しでよい。まず動きまわること。外に出ること。利益(儲け)は会社の中にない。外にある。
「儲け」は、信じる者と書く。人を信じる時に奇跡が起き、利益があがる。お客さんを心の底から信じる時に、触れ合う回数が多いほど、初めて儲けが発生してくる。儲けるとは、そういう意味があり、人間の魂を奮い立たせ、行動した時に、初めて儲けが与えられる。だから、真剣に、真心を込めて、得意先まわりに徹することである。中途半端が一番ダメであり、腐敗退廃への坂道を転げ落ちていく。
心より期待しております。みんな同じ境遇にあり、血の吐くような努力をされている。奇跡を起こしてください。万感の想いをこめて、奇跡をおこそう!