昔に一緒に入ったお店は、ないようだね。

ちょうど、公園の片隅にあったはずよ。

ほら、ないよ。どこにもないよ。

 

格子戸をくぐり、

低い障子をあけ、

こじんまりとした和室。

 

湯豆腐とちょっとした惣菜。

田楽もあったけ。

飲めないお酒を無理して飲んで。

 

時間を忘れるぐらい、

ずっと、一緒にいたね。

二人の将来を話しあったね。





語るともなく、今は静かに歩く。

心の中で、微笑みながら、

心の中で、会話しながら。