マスターマインドの法則とは、社長と社長以外の人と話し合い、より良い経営理念を共有することをいいます。また、会社のミッションを創りあげ、会社の幹部は、このミッションを共有し、全社員に浸透させることをいいます。違う表現をすれば、「志に向かって、みんなで誓う」ということであり、同志の集まりを創るということです。簡単に「同志」です。あるいは、感謝、知識、能力を結集し、調和の精神を共有し、愛無限、富無限、仕事無限の精神を磨き続けていくことでもあります。
従業員が千名、万単位を超えるような大企業になれば、従業員が何をしているのか分かりません。大企業に限らず中小零細企業でも、従業員が30名、70名、100名と増えてくれば同様のことが言えます。ゆえに、経営理念、ミッションが必要であり、これを共有する幹部が必要であり、全社員に浸透させる必要があります。社長一人では限界があり、その限界突破のためにも、マスターマインドが重要になってきます。
マスターマインドで、一番重要なことは、経営理念を共有する相手を正しく理解することから始まります。正しく理解するには、深い愛を持って接することが大切です。アンドリュー・カーネギーも、相手を正しく理解することに努めてくださいと述べています。まず、相手の話をよく聴き理解します。これが大事です。相手を理解した上で、社長の経営理念を理解してもらい、マスターマインドを創りあげていきます。そこに第三の新しいすばらしい経営理念、ミッションができ上ります。
事業を始めるときは、「核」となる同志が必要です。特に最初の同志は、非常に大事です。時には、落ちこぼれていく人も出てきますが、基本的には、最初の同志で一定の期間、5年でも、10年でも、一緒にやっていけるだけでも有難いことであり、感謝しなければなりません。途中で、意見が異なり同志が離れていくこともあり、それは辛いことですが、そこは割り切りも必要で、寛容な精神もマスターマインドには求められます。
小さいマスターマインドは夫婦単位であり、兄弟間、親子間でもあります。夫婦が同じ想いで事業を経営し、その経営理念を実践することもマスターマインドの一つです。夫婦がバラバラではマスターマインドにはなりません。兄弟間、親子間も同様です。
マスターマインドを新しい会社に適用すれば、社長とスタッフの考え方が同じでないと新しい会社は繁栄発展しません。社長とスタッフがバラバラでは、新しい会社の経営は成り立ちません。
仕事のスキルや専門性も大事ですが、このマスターマインドを良い意味で実践されることが、繁栄発展成功の近道です。企業の大小に関わらず、非常に大事な経営マインドの一つです。