中川オーナーズ倶楽部の講演会に参加した。
本日の講演者は、㈱アオキの青木豊彦社長。燃える社長他30名の従業員。金型や航空機部品を作る、東大阪市高井田にある中小企業である。
航空機の技術はミクロンの精度を要求される。過酷とも言える高度な技術力がなければ、ボーイング社の認定にパスしない。平成9年1月。初めてボーイング社の認定工場になる。以来、毎年の継続認定も更新中である。
ボーイング社の認定を取得するために、大手企業も含め各社が競争している。大手企業が認定工場にならず、小さな㈱アオキが認定を頂戴した。
「どうして、うちみたいな小さい会社が認められたのですか」
内心、青木社長は自分のことを褒めてくれるだろうと期待した。
「本当にどうしてですか?」
「青木さんのところの職人さんは、目の輝きが違う!」
後日談であるが、ボーイング社認定の担当者が言ってくださったそうです。
「嬉しかった!」
自然と涙が出てきた。ハンカチで涙を取り払いながら、力強く。
「従業員が褒められた。こんな嬉しいことはない」
その秘訣は、東大阪最後の職人といわれる工場長の腕前にある。
従業員を信頼し、従業員も社長の熱い心意気に答える。
儲けるという字は「信と者」が一体となってできている。青木社長が32歳の時に、お世話になった先生に教えていただいた。
「儲けるということは、人を信用する。信じ合うことから始まる。お金は後からついてくる」