人間の肉体の活動には、「手を挙げよう」と思って筋肉を動かすような、自分で意識して行う活動もありますが、肉体の機能の大部分は無意識によるものです。

 みなさんは、「血液を流そう」と思って、血液を流しているでしょうか。そんなことはないはずです。心臓も、「動かそう」と思って動かしているわけではありません。呼吸も自動的に行われています。意識して呼吸をすることもできますが、普段は体が勝手に呼吸をしています。

 このように、体の各部分、各細胞は、けっこう無意識下で動いています。無意識の部分が支配しているからだの領域は、かなりあります。

 普段はあまり意識していないでしょうが、意識的に動かして自分の自由になる領域ではなく、無意識下で体を司っている領域のほうが、人間の病気や健康等にかなりの影響を与えていますね。私は多くの書籍で、潜在意識のことを知り、全くそのとおりだと思うようになりました。

 人間の体には、星の数ほどの細胞があります。その細胞の一つや、体のなかに住んでいる微生物などから見たら、内臓は銀河のような大きさです。そのように、人間の体のなかには、たくさんの生き物がいて、それらが一緒に住んでいます。

 そして、病気をつくる力もまた無意識下で働いています。

 例えば、悪い想念を表面意識で持っていると、それが深層意識のほうに深く入ってきて沈殿します。そうすると、それが病気の想念になったりするわけです。

 病気の想念が体のほうに出てくると、ガンなど肉体諸器官の不調となって現れてきます。肝臓や心臓、肺、腎臓、血管、脳などに関して、さまざまな病気がありますが、これは、何十年かのあいだに発信してきた悪い想念が、深層意識のなかに深く沈んでいるために起きていることが多いです。

 無意識の部分には肉体をつくる力があり、その力が、自己破壊的な方向、自分を駄目にする方向に動くことがあります。この点に気をつけないと病気になることがあります。

 「体のなかに自分を破壊する細胞を養っている」ということなので、みずからの思いのなかに、何か、「自分を破壊するような思い」があります。それは、たいていの場合、憎しみや恐怖です。過去に、他の人から悲惨な仕打ちやひどい差別を受けたりして、憎しみや怒りなどの感情を心のなかで抑圧していることがあります。そういうものがたまってくると、それが病念となり、自分を破壊する細胞を体のなかにつくり始めます。

 ただ、「破壊細胞を自分でつくっている」ということは、逆に言えば、「病気を治す力も持っている」ということです。つまり、自分を破壊するような想念と反対のものを入れていけば、「病気を治す力」が働いてきます。いかにプラス思考の想いが大切か教えてくれます。いつもいつもポジティブな想いを発信してください。

 「明るい、喜び、感謝、謙虚、笑顔、かわいい、美しい、きれい、積極的、前進、勇気、元気、調和、豊か、慈悲、光の言葉、愛の大河、与える愛、成功、発展、繁栄、素晴らしい」などの言葉を潜在意識に育てていってください。知らず知らずのうちに、病気が治ってしまうこともあります。